メガネのレンズに汚れが溜まり、思い切って食器用洗剤で洗ってみたことがある方も多いでしょう。でも「本当に洗剤で洗って大丈夫?」と不安を感じたことはありませんか。
食器用洗剤といっても、アルカリ性・中性・酸性の3種類があります。アルカリ性や酸性の洗剤はレンズ表面のコーティングを傷める可能性があるため、どれを選ぶかが重要です。
メガネには傷防止のハードコートや反射防止コート、撥水コートなど、何層ものコーティングが施されています。このコーティングを守りながら汚れをきれいに落とすには、中性の食器用洗剤を水で薄めて使うのが基本です。
この記事では、食器用中性洗剤の選び方と正しい洗い方の手順をお伝えします。石鹸やお湯を使ってはいけない理由、メガネ拭きの洗濯方法まで、メガネを傷つけずにきれいに保つコツをまとめました。
食器用洗剤でメガネを洗っても大丈夫なんですか?
「中性」の食器用洗剤であれば問題ありません。ただし成分の確認と、正しい手順が大切です。
- メガネを洗うなら「中性」の食器用洗剤を水で薄めて使うのが基本
- 石鹸やハンドソープはアルカリ性のものが多くコーティングを傷める
- お湯・アルコール・乾拭きはレンズにダメージを与えるNG行為
- メガネ拭きも週1回の洗濯で清潔に保つことが大切
メガネの洗い方で食器用洗剤を使うときに知っておきたい基本知識
- メガネが汚れる原因と日常的な洗浄の必要性
- メガネを洗うなら中性洗剤が正解とされる理由
- 食器用洗剤でメガネを洗う前に確認すべき成分と注意点
- 石鹸やハンドソープでメガネを洗うとコーティングが傷む理由
メガネが汚れる原因と日常的な洗浄が必要な理由


メガネが汚れる原因は日常のさまざまな場面に潜んでいます。手や顔の皮脂、涙や汗の水分、まつ毛や髪の油分が主な原因として挙げられます。そのほか、空気中のホコリや花粉、化粧品や整髪料、料理中の油はねなども汚れの原因になります。
注意が必要なのは、レンズは外側だけでなく内側も汚れやすいという点です。毎日身に付けるものであるため、汚れを防ぎきることは難しく、定期的なお手入れが欠かせません。メガネの洗浄は1日1回が理想的とされています。
汚れを放置したままにすると、いくつかのリスクが生じます。チリやゴミが付着したままレンズを拭くと、レンズに傷が付くリスクがあります。また、汚れを長時間放置するとコーティングの劣化につながる可能性があります。
水滴が長時間付着すると、水やけと呼ばれるシミのような跡が残ることもあります。化粧品や皮脂などの酸性・アルカリ性の汚れも、コーティング劣化の原因になるため、日々のお手入れは欠かせない習慣です。
メガネを洗うなら中性洗剤が正解とされる理由


メガネのレンズ表面には、反射や傷を防止するために何層ものコーティングが施されています。傷防止のハードコート、反射防止コート、撥水コートなど、複数の層が重なっています。
界面活性剤が水と油を混ぜ合わせて皮脂汚れを落とす仕組みは、食器用洗剤もメガネ専用クリーナーも同様です。メガネのお手入れにはメガネ専用クリーナーが基本的にはおすすめですが、専用クリーナーを用意できない場合は中性の台所洗剤で代用できます。
パリミキの公式情報によると、中性の食器用洗剤でメガネを洗うことができるとされています。台所洗剤(食器用中性洗剤)でメガネの皮脂や化粧品の油汚れを洗浄できることも、同様に示されています。眼鏡作製技能士も食器用の中性洗剤を推奨しており、適切に使えば安心して使用できる方法といえます。
食器用洗剤でメガネを洗う前に確認すべき成分と注意点


食器用洗剤を選ぶ際には、成分表示の確認が必須です。食器用洗剤にはアルカリ性・中性・酸性の3種類があり、アルカリ性と酸性のものは洗浄成分が強く、コーティングを剥がす可能性があります。メガネに使用する前に、必ず成分表示で「中性」であることを確認しましょう。
最近の中性洗剤には透明な研磨剤が混じっているものがあります。研磨剤でレンズを洗うと傷が付くリスクがあるため、使用前に成分をしっかり確認してください。
使い方にも注意が必要です。中性洗剤は必ず水で薄めてから使い、原液をレンズに直接かけてはいけません。目安は10倍程度に水で薄めることです。また、すすぎを十分に行わないと洗剤が残り、コーティングにダメージを与える場合があります。
なお、べっ甲や木のフレームなど特殊な素材のフレームは水洗い不可のため、水での洗浄自体を避ける必要があります。
石鹸やハンドソープでメガネを洗うとコーティングが傷む理由


手を洗ったついでにメガネも洗おうとして石鹸やハンドソープを使うことがありますが、これはおすすめできません。石鹸の成分はアルカリ性や酸性であることが多く、コーティングやフレームにダメージを与える可能性があります。
一般的なハンドソープや石鹸の多くは「弱アルカリ性」です。アルカリ性の物質によってコーティングが徐々に溶け出し、剥がれ落ちることがあります。一度剥がれたコーティングは修理ができず、レンズ交換するしかありません。
メガネ店員の助言として、ハンドソープには弱酸性のものもありますが、成分が書いてないものもあるため、「中性」と明記されていなければ使わないことが推奨されています。
Zoffの情報によると、石鹸の泡がフレームの溝に溜まり、固まって取れなくなる場合があります。アルコール入りのウェットティッシュもフレームに悪影響を与えるほか、手指消毒用アルコールでフレームの塗装が剥がれたとの報告もあります。次亜塩素酸系洗剤(ハイターやカビ取り剤等)もコーティング剥がれや変色の原因になる可能性があります。アセテートフレームはアルカリ性洗剤で白化現象が起きやすいとの報告もあります。
メガネを食器用中性洗剤で洗う手順とやってはいけないNG行為
- 食器用中性洗剤を使ったメガネの正しい洗い方の手順
- お湯や乾拭きなどメガネ洗浄で避けたいNG行為
- メガネ拭きの正しい洗濯方法と手入れの頻度
- メガネ専用シャンプーや超音波洗浄機を使ったお手入れ方法
食器用中性洗剤を使ったメガネの正しい洗い方の手順


正しい手順で洗えば、食器用中性洗剤でもメガネをきれいに保てます。用意するものは、中性洗剤(キッチン用洗剤)、ティッシュまたは清潔なタオル、メガネクロスの3点です。
Step1: 軽く水洗いしてホコリを落とす
まずメガネを水かぬるま湯で軽く流し、表面のホコリや大きなゴミを落とします。この工程を省略すると、洗浄中にホコリがレンズを傷つける原因になります。
Step2: 洗剤液を作る
洗面器に水を溜め、食器用洗剤を数滴入れてかき混ぜます。台所用の無香料タイプが理想で、10倍程度に薄めるのが目安です。
Step3: 指の腹で優しく洗う
メガネを洗剤液に入れ、爪を立てず指の腹でやさしくなでるようにレンズや鼻あて付近を丁寧に洗います。
力を入れてこすらず、指の腹で軽くなでる感覚が大切です。特に鼻あてやフレームの細部も丁寧に洗いましょう。
Step4: しっかりすすぐ
水かぬるま湯で洗剤をしっかり洗い流します。泡が残っているとフレームのサビなどの原因になるため、細かい部分まで十分にすすぐことが重要です。
Step5: 水気を拭き取る
清潔なタオルやティッシュで水気を拭き取ります。ゴシゴシ拭かず、優しく押さえるように水分を吸い取りましょう。最後にメガネ拭きで仕上げるとケバが残らずきれいに仕上がります。レンズ以外の鼻パッドやテンプルも一緒に拭くと清潔さが保てます。
お湯や乾拭きなどメガネ洗浄で避けたいNG行為


正しい洗い方と同じくらい大切なのが、やってはいけない行為を知ることです。
お湯で洗うはNG行為の代表例です。レンズの基材とコーティングは熱膨張率が異なるため、お湯によってコーティングにひび割れが生じることがあります。
服の裾・ハンカチ・ティッシュなどでの乾拭きも避けるべき行為です。ホコリが付着した状態で乾拭きすると、ホコリが引きずられてレンズに傷がついてしまいます。
そのほかにも注意が必要な行為があります。酸性やアルカリ性の洗剤はコーティングを劣化させるため使えません。中性洗剤であっても原液をそのまま使うのはNGで、必ず水で薄めてから使用してください。
アルコールはセルロイド製フレームの変色を引き起こす可能性があります。ウェットティッシュもアルコール成分を含む場合が多いため、メガネには使わないのが安全です。息を吹きかけるだけで拭く方法も、汚れ落としとしては不十分です。
お湯・乾拭き・アルコール・酸性やアルカリ性の洗剤・中性洗剤の原液はメガネのNG行為として覚えておきましょう。
汚れが洗浄しても取れない場合は、コーティングの劣化など別のトラブルの可能性があります。その際はメガネ店に相談することをおすすめします。
メガネ拭きの正しい洗濯方法と手入れの頻度


メガネ拭きはマイクロファイバーという細かい繊維を使用しており、汚れた状態で使うとかえってレンズに汚れが広がったり、傷がつく原因になります。洗濯の頻度は1週間に1回程度が目安です。メガネ拭きの寿命は3〜5年とされています。
手洗いの方法は、40度程度のお湯に中性洗剤を1〜2滴溶かし、優しく揉み洗いします。つけ置きは30分程度が目安で、汚れの度合いに応じて調節してください。すすぎは3〜5回行い、絞る際はねじらず、タオルに挟んで軽く叩いて水気を取ります。
洗濯機を使う場合は、必ず洗濯ネットを使用します。使用する洗剤はおしゃれ着用洗剤や中性洗剤を選びましょう。漂白剤と柔軟剤は使ってはいけません。柔軟剤は吸水性を悪化させ、レンズの汚れが拭き取りにくくなります。
乾燥は直射日光を避け、風通しのよい場所で陰干しします。なお、防曇レンズ専用のメガネ拭きは特殊加工が施されているため、洗濯すると機能が損なわれるとのことです。
メガネ専用シャンプーや超音波洗浄機を使ったお手入れ方法


食器用洗剤以外にも、メガネのお手入れに使えるアイテムがあります。
メガネ専用シャンプー(泡タイプ)は、中性の専用クリーナーです。レンズにスプレーして洗い流すだけで使えるとのことで、擦らずに汚れを取れる点が特徴として挙げられています。洗剤量の調整が不要で泡で出てくるため使いやすく、ドラッグストアや100円ショップでも購入できます。帯電防止効果を持つレンズクリーナーもあり、静電気によるホコリの付着を防ぐ効果が期待できるとのことです。
超音波洗浄機は、超音波の振動で汚れを浮き上がらせて洗浄する機器です。メガネ以外にも腕時計やアクセサリーの洗浄にも使えます。ただし、べっ甲・革製・木製のメガネには使用できません。またレンズに傷が入っている場合は、超音波洗浄機の使用でレンズにダメージが生じる可能性があります。
毎日のケアにはメガネ専用シャンプー、週末のスペシャルケアとして超音波洗浄機を使うという使い分けが効果的です。なお、メガネ専用の除菌用シートであれば日常的なケアに使用できます。
メガネの洗い方と食器用中性洗剤の使い方まとめ
この記事のまとめです。
- メガネが汚れる主な原因は皮脂・ホコリ・花粉・化粧品・料理の油はねなど
- メガネの洗浄は1日1回が理想で、定期的なお手入れがレンズの寿命を延ばす
- メガネを洗うには中性洗剤が最適で、酸性やアルカリ性の洗剤はコーティングを傷める
- 食器用洗剤を使う場合は必ず「中性」であることを成分表示で確認する
- 研磨剤入りの食器用洗剤はレンズに傷がつくため避ける
- 中性洗剤は原液ではなく水で10倍程度に薄めて使う
- 石鹸やハンドソープの多くはアルカリ性でコーティングを溶かす原因になる
- お湯で洗うとレンズの基材とコーティングの膨張率の差でひび割れが起きる
- 乾拭きはホコリを引きずりレンズに傷をつける原因になるため水洗い後に行う
- メガネ拭きは週1回の洗濯で清潔を保ち、漂白剤と柔軟剤は使わない
- メガネ専用シャンプーは泡で汚れを浮かせるため手軽で安全
- 超音波洗浄機は細かい汚れまで落とせるが、素材やレンズの傷に注意が必要








